過労死防止を推進 兵庫の拠点、11月開設へ(2014/10/30 神戸新聞)

過労死防止に向けた兵庫の拠点について思いを語る遺族の西垣迪世さん(中央)と森川えみさん(左)ら=神戸市中央区
 働き過ぎによる死亡の防止策を国の責務とする「過労死等防止対策推進法」の11月施行に合わせ、対策を後押しする兵庫の拠点として「過労死等防止対策推進兵庫センター」を遺族や弁護士が設けることになり、神戸市内で30日、会見を開いて活動方針を発表した。同センターは11月12日に開設し、啓発や相談業務、自治体への提案などを担う。同法に伴う地方拠点の準備が進んでいるが、設置は兵庫が全国初となる。
 同法は、過労死や過労自殺を国の責任で防ぐための法律。国による相談体制の整備や民間団体の支援、大綱作りなどを定める。
 兵庫センターは同市中央区の神戸合同法律事務所内に事務局を置く。同法の実践を目的に、教育や広報による啓発▽相談窓口の設置▽対 策推進に向けた県や市町への働き掛け-などを担う。
 2006年に27歳の一人息子を過労が原因で亡くし、遺族でつくる家族の会代表の西垣迪世さん(70)=神戸市=が弁護士とともに共同代表を務める予定。西垣さんは「法律に魂を入れ、実効性を持たせる役割を果たしたい」と思いを語った。
 遺族の支援を続ける弁護士らによると、過労で心身が不調になる人は兵庫県内でも増加傾向という。西垣さんら遺族や弁護士は法整備に向け、約2年半にわたって署名や政治家への要望に取り組んできた。(宮本万里子)
 【過労死等防止対策推進法】過労死や過労自殺の防止に向けた初の法律で、6月に成立し、11月に施行される。国が取るべき対策として、過労死の実態調査・ 研究▽相談体制の整備▽啓発▽民間団体の活動支援▽対策を効果的に進めるための大綱作り-を条文に明記。11月を「過労死等防止啓発月間」と定める。過労死遺族や専門家らでつくる協議会を厚生労働省内に設け、その意見を大綱に反映させる。