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呼びかけ団体あいさつ

今こそ過労死防止基本法の制定を

過労死弁護団全国連絡会議
代表幹事 岡村親宜
代表幹事 水野幹男
代表幹事 松丸 正

最高裁判所は既に平成12年3月に下した電通過労自殺判決で、「労働者が労働日に長時間にわたり業務に従事する状況が継続するなどして、疲労や心理的負荷等が過度に蓄積すると、労働者の心身の健康を損なう危険のあることは、周知のところである。」と判示しています。

私たち過労死弁護団全国連絡会議は、過労死・過労自殺(以下、過労死等といいます)の労災認定や、企業賠償責任の事件に取り組んできましたが、司法の場においては、この最高裁判決をはじめ、労働者の心身の健康に対する安全配慮義務を認めた判決が多数積み重ねられています。しかし、心身の健康を損なうことが「周知のところである」過重労働が未だあとを絶たず、過労死等は増えることはあっても減ることがない現状が続いています。

労働者の働く場における命と健康は何ものにもかえがたいものであり、過労死等を防止することは、国の施策の基本に位置づけられなくてはなりません。またそれは健康な職場づくり、仕事と家庭が両立する労働条件づくりのためにも不可欠です。

過労死防止基本法を定め、国として過労死等をなくすために必要な法令を一層整備するとともに、行政、自治体、企業、労使が一体となって、労働の現場から過労死等を根絶する実効性のある施策を強力に推進することが、今ほど求められているときはありません。

そこで、私たち過労死弁護団全国連絡会議は、「全国過労死を考える家族の会」と連名で「過労死防止法制定実行委員会」の結成を呼びかけるとともに、この法律の制定に当弁護団として全力を尽くすものです。


法律で過労死の防止を

全国過労死を考える家族の会 代表 寺西 笑子

私たちの家族は、ある日突然に長時間過重労働で過労に陥り命を奪われました。1989年に東京・名古屋・大阪など各地域に「過労死を考える家族の会」が結成され、1991年11月22日勤労感謝の日を前にして「全国過労死を考える家族の会」が結成されました。以来毎年この日には、全国の会員が東京へ集まり、厚生労働省や地方公務員災害基金本部への要請をおこない、会員の早期労災認定と過労死防止策を求めています。

私たちは労災認定をもとめていく中で、過労死を発生させた職場環境の実態が明らかになり、大企業においても労働基準法や労働安全衛生法がまったく機能していないことが分かりました。労働基準法では1日8時間、週40時間を超えてはならないと明記しています。すべての使用者が労働基準法を守り正しい働かせ方をしていれば過労死は発生しませんでした。私たちの家族は、朝から夜遅くまで仕事に追い込まれ、死に至る働き方を強いられて過労死した事実を身を以って知っているのです。過労死は個人の責任ではなく、社会のしくみの問題であり労働法制と密接に関係していることに気づかされました。

過労死を無くすには、もはや法による規制しか道はないと考え、弁護団から提起された「過労死防止基本法」の制定をめざして、取り組み始めた次第です。昨年10月13日第1回院内集会「ストップ!過労死」は、超党派国会議員33名(秘書含む)参加あり、遺族の訴えを届けることができました。また議員と団体からも基本法が必要であるご意見を戴きたいへん励まされました。本日第2回院内集会は、「過労死防止基本法」制定実行委員会結成総会として開催し、100万人署名のスタート集会として位置付けています。「制定」と100万人署名の道のりは容易ではないと思いますが、皆様と共に国民的運動のうねりにしていけば、必ず実現すると確信しています。何としても「過労死防止基本法」制定を実現させ、過労死を根絶しましょう。